基本を大事にするショットメーカーの美人プロが「ベーシックゴルフ」と題し、レッスンを連載。今回は、ショットで最も大事な「ビジネスゾーン」について詳しく伝えます。

 私のモットーは基本を大事にすることです。基本がしっかりしていれば、調子が落ちた時、基本に立ち返り、自分のゴルフを取り戻すことができます。この連載では、基本の大切さを伝えていきたいと思います。

 今、私がスイングで最も気をつけていることは、「ビジネスゾーン」の精度を上げることです。皆さんは「ビジネスゾーン」という言葉を知っていますか? 腰から腰までの間のクラブの動きのことです。ここでしっかり仕事(ビジネス)をすることが重要です。

 具体的な練習方法は、58度のウェッジで30ヤードの距離をしっかり打つことです。両脇をキュッと締めて腹筋に力を入れます。そうすると、体の軸が安定します。バックスイング、フォローで両脇が開いてしまうと、いわゆる手打ちになります。それではボールに力が伝わりません。30ヤードという短い距離ですが、下半身と上半身を同調させて体全体でボールを打つのです。

 30ヤードのアプローチなのにバックスイングが大きすぎる人をよく見かけます。打ちたい距離に対して、テイクバックの量が大きすぎるから、それを無意識に調整をしようとして、インパクトの手前で緩むのです。その結果、右肩が下がり、ダフってしまうことが多い。その悪い癖がフルショットの時に出てきます。

練習場で、いきなり最初にドライバーを振り回す人を見かけますが、私は必ず最初に58度のウェッジで30ヤードのショットを20〜30球打ちます。シーズンオフには100〜200球、打ち続けることもあります。これは、もちろんアプローチの練習にもなりますが、ドライバーを含めて全てのクラブのショットの基本になるのです。小さい動きを正しく身に付けて徐々に動きを大きくしていきます。ショットは『足し算』。私は、そう考えています。

読者の皆さん。まず、スイングの基本の「ビジネスゾーン」を大事にしてください。

◆ビジネスゾーン ゴルフの世界で意味は2つあると言われている。1つは「クラブが最も仕事(ビジネス)をするゾーン」。もう1つは「プロゴルファーが仕事(ビジネス)として食べていけるか決まる大事なゾーン」。

 第2回はショットで最も大事な「ビジネスゾーン」と「ライン出し」について説明します。

 何事も基本が大切。それが、私、プロゴルファー江澤亜弥のモットーです。連載を通じて基本の大切さを伝え、アマチュアゴルファーの皆さんのお役に立てればうれしいです。よろしくお願いします。

 まず「ビジネスゾーン」について説明します。ビジネスゾーンとは腰から腰までのクラブの動きのことです。ここでしっかり仕事(ビジネス)をすることが重要です。

 私は練習の最初に58度のウェッジで30ヤードの距離を打つことから始めます。両脇を締めて腹筋に力を入れる。そうすると、体の軸が安定します。30ヤードという短い距離を、下半身と上半身を同調させて体全体でボールを打ちます。これがビジネスゾーンの練習です。

 20〜30球、ビジネスゾーンを確認した後、次に行う練習はピッチングウェッジの「ライン出し」です。スリークオーター(4分の3)ショットでボールの方向性をそろえるのです。

 決してフルショットはしません。私の場合、ピッチングショットのフルショットは110ヤード。ライン出しでは90ヤードほどの距離になります。この時、意識するのは右足を踏ん張ることです。めくれ上がらないように気をつけます。そして、大きなフォローを取るイメージをつくります。

 私はドローヒッターなので、やや右へ打ち出します。同じ方向へボールを押していく感じ。ピッチングウエッジでボールの方向性がそろえば、スイングが安定し、イメージが良くなります。そうすると、ドライバーも自信を持って振れるのです。ただ、もし、方向性がそろっていないと感じた時は、ビジネスゾーンの確認に戻ります。

 腰から腰までの「ビジネスゾーン」でスイングの基本をつくり、ピッチングウェッジの「ライン出し」でボールの方向性をそろえたら、いよいよ実践に入ります。今回はドライバーショットについて説明します。

 まず、どういうボールを打ちたいのか、打つのか。弾道を明確にイメージすることが大切です。私はドローヒッターなのでフェアウェイの右サイドから中央へ、きれいに戻ってくるボールを強くイメージします。そうすると、体も自然と、そういうボールを打つ動きになるのです。

 次に大事なことはバックスイングです。できる限り、ゆっくりと上げます。「エイッ!」という感じでバックスイングが速すぎるアマチュアを多く見かけます。実は私も打ち急いでしまうという悪い癖があります。

 では、どうすればいいか。アドレスで肩、腕は力を抜いてリラックスします。力を入れるのは腹筋だけです。上体に力が入り過ぎていると打ち急ぎになりやすいです。腹筋に力を入れることを意識すると、ゆったりとしたバックスイングをすることができ、スイングの軸が安定するので強いボールが打てます。飛距離も伸びるはずです。

 では、切り返しからダウン、インパクト、フォローはどうすればいいか。私は思い切り振ることだけと考えています。切り返した後、体の動きのスピードが速いのでコントロールは効きません。そこで何かを意識しようとすると変な動きが出てきてしまうと思います。

 〈1〉弾道をイメージ〈2〉アドレスで上体をリラックスし、腹筋だけに力を入れる〈3〉ゆっくりとバックスイング。意識することはこれだけ、ここまで。ぜひ、試してください。


今回はフェアウェイウッドについて説明します。フェアウェイウッド、特に3ウッドは難しいクラブです。

なぜ、アマチュアゴルファーはフェアウェイウッドをうまく打てないのでしょうか。私はボールの位置に問題がある人が多いように感じます。体の真ん中に置く人もいれば、体の左外側の人もいます。それでは、いずれもクリーンヒットの確率が下がります。

では、適切なボールの位置はどこか。ドライバーを基準に考えましょう。ドライバーショットの時、私は左足のライン上にボールを置きます。平らなライの場合、フェアウェイウッドはそこから足幅分、内側にボールを置きます。フェアウェイウッドが苦手な人はボールの位置を確認してください。内側すぎたり、外側すぎたりしていませんか。ぜひ、一度、私のお勧めのボール位置を試してください。

もう一つ、気をつけてほしいことがあります。飛距離を出したいという気持ちが強すぎて、グリップエンドぎりぎりまで長く持って握っている人が多いです。私は短く持つことをお勧めします。それだけでクリーンヒットする確率はグーンと上がるはずです。それに飛距離はそれほど落ちません。

〈1〉ボール位置の確認〈2〉グリップを短く。注意ポイントは2つだけです。それだけ?と思うかもしれませんが、注意ポイントが3つも4つもあったら混乱してしまいます。難しいクラブだからこそ、シンプルに考えたいものです。

今回はユーティリティークラブについてお話しします。今のユーティリティーはとても性能が高いので、力強い味方になります。私はロングアイアンではなく、2本のユーティリティー(テーラーメイド・グローレFレスキュー、ロフト角24度の5Uと同27度の6U)をバッグに入れています。

まず、基本的な考え方を説明します。

ボールがフェアウェイにあるなら、横から出すイメージ。ラフにあるなら上から打ち込むイメージ。そのように私はシンプルに考えています。

もう少しだけ詳しく説明しましょう。

フェアウェイの場合、ボール位置に気をつけてください。私はドライバーショットの時、左足のライン上がボールの位置です。平らなライと仮定した場合、フェアウェイウッドは、そこから足幅分、内側。ユーティリティーは、さらにそこから足幅の半分だけ内側にボールを置きます。ボール位置が外側(左側)すぎたり、内側(右側)すぎるアマチュアゴルファーが多いように感じます。ユーティリティーがうまくヒットできない人はボール位置をチェックしてください。

次にラフの場合です。ここでは、ライの見極めが重要になります。ボールの沈み具合よりも、クラブが入るボールの手前側をよく見てください。ここにすき間があるか、ないか。すき間があればラフでも打てます。ただ、すき間がなければ、ユーティリティーを諦め、ショートアイアンで刻むことが第一の選択肢になります。

 今回はショートアイアン、具体的に9アイアンについて説明します。

 プロの場合は、ピンに絡ませたいクラブ。アベレージゴルファーの場合、グリーンに確実に乗せたいクラブです。前回、説明した5アイアンに比べると、短いので確かに易しい。しかし、ここに落とし穴があります。

 パー4でドライバーをナイスショットして第2打が9アイアンというチャンスを迎えたのにグリーン左に大きく外した、という苦い経験を持つアベレージゴルファーは多いと思います。それはなぜか? クラブが短いためにハンドダウンになり、トウ側が浮くので、引っかかりやすくなるからです。

 9アイアンの引っかけを防ぐにはどうすればいいか? フェースターンを抑えることです。具体的に言うと、ボール1個分先までフェースを返さずに我慢するイメージを持ってください。

 もう一つ。以前に説明した「ライン出し」を思い出してください。バックスイングはスリークオーター(4分の3)で、フォローは大きく。ボールの方向性を重要視します。この時、右足を踏ん張り、めくれ上がらないように気をつけます。

 今度、パー4の第2打が9アイアンというチャンスがきたら、ぜひ、生かしてください。


 今回は傾斜地からのトラブルショットについて説明します。

 まず、置かれた状況を認識することが大事です。傾斜地から打たなければならないということは、その前のショットをミスしたということです(フェアウェイのうねりが大きいコースを除けば)。ですから、次のショットは普段よりも慎重、かつ、冷静になる必要があります。距離的に届くからといって長いクラブで無理にグリーンを狙っていいことはありません。短めのクラブで刻むことが第一の選択肢になります。

 さて、ここから本題です。

 つま先下がりとつま先上がり。より難しいのはつま先下がりです。つま先下がりのライはスライスしやすいですが、フックもします。左右両方に曲がるリスクがあるのです。では、どうすればいいか。どっしりと構え、バックスイングからフォローまで下半身を動かさないイメージを持ってください。

 次につま先上がりのライです。ここからはフックしかしません。スライスはしません。クラブを短く持って、クラブフェースを返さないことがポイントです。

 つま先下がり、つま先上がりのライで共通することは、テイクバックを欲張らないことです。コンパクトに振ることが基本です。

 今回はバンカーショットについて説明します。

 まず、基本はグリップです。バンカーショットはサンドウェッジのフェースを開きます。でも、アベレージゴルファーは普段と同じ握りで手首をこねて、見かけ上だけフェースを開いている人が多い。それでは開いたことにはなりません。ダウンの時にはフェースが元に戻ってしまうからザックリになりやすい。フェースを開いたら、グリップを握り直す。それが本当に「開く」です。

 フェースをしっかり開いたら、あとは緩まずに振り抜くだけです。ボールを上げようとすると体が起き上がってしまいますが、それはダメです。下半身を固定して、インパクトからフォローまで前傾を保ったまま振り抜けば、必ずバンカーから脱出できます。

 プロはバンカーから1パット圏内に寄せたいですが、アベレージゴルファーの皆さんは「グリーンに乗ればいい」くらいの気持ちの方が、良い結果になると思います。

 そもそも、アマチュアゴルファーはバンカーショットが苦手な人が多いですよね。それはなぜか。砂に慣れていないので、砂を警戒しすぎているからだと思います。

 私がジュニア時代によくしていた練習法を紹介します。バンカーに線を引いて、その線上を連続してバンスでたたきます。「パン!」という音が出るようにします。この時、クラブ跡が丸くなることが理想。丸くなるということはバンスを使えている証拠なのです。逆に、深くえぐれすぎて細長いクラブ跡はバンスをうまく使えていないということです。

 ボールを打つ必要はありません。バンカーが苦手な人はクラブ跡が丸くなるようにして砂をたくさんたたいてください。バンカーショットは「習うより慣れろ」です。

 最終回はマネジメントとメンタルについて説明します。実は、マネジメントは私の一番の課題。私はプロとしてはダブルボギーが多い。自戒を込めてお話しします。

 スコアをまとめるには、まずドライバーでOBを打たないことが基本です。例えば「左はOBゾーンが浅くて嫌だな」と思うと、左にOBを打ってしまうことがあります。人間の脳は「左が嫌だ」と思ったら「左」を強くインプットしてしまい、無意識に体が左に行きやすい動きをしがちなのです。左がダメな場合、インパクトで体が止まって引っかけてしまう。逆に右がダメなケースでは、体が開いてスライスしてしまう。

 では、どうすればいいか。「左が嫌だ」と思うのではなく「右に打つ」と強くイメージすることが大事なんです。スコアを作るには、メンタルトレーニングは不可欠。しっかり勉強していきたいと思っています。

 今季からツアーに本格参戦しました。でも、3月の開幕戦、ダイキンオーキッドから4月の第7戦、KKT杯バンテリンレディスまで5試合も予選落ち。ここで気持ちを切り替えました。翌週、4月末の第8戦、フジサンケイレディスが「私にとって開幕戦なんだ」と思い込むようにしました。そうすると、それから予選落ちが減りました(決勝進出、予選落ちはともに6試合)。思い込みは大事です。

 今週は所属契約を結ぶ大東建託のトーナメント「大東建託・いい部屋ネットレディス」(31日〜8月2日、山梨・鳴沢GC)です。「ホステスプロの責任として上位で戦う」。そう、強く信じてプレーします。今後も応援をよろしくお願いします。

 =おわり=